成人になってからのワクチンと言えば、インフルエンザのワクチンがお馴染みでしょうか。
インフルエンザワクチンの製造量・供給量が増え続けています。2020年-2021年シーズンは約3,178万本と過去最高の供給量に。今シーズンは2,867万本(成人5600万人分)が供給されました。
2018年-2019年シーズンまでは、毎年1,000万人~2,000万人がインフルエンザに罹患していると推測されていました。果たして、インフルエンザワクチンに効果はあるのでしょうか。
実は・・・ワクチンにインフルエンザウイルスの「感染」を防ぐ効果はないんです。
理由は明確。インフルエンザウイルスは鼻や喉の粘膜から侵入しますが、ワクチンは鼻や喉の粘膜には抗体をつくれないからです。ワクチンは弱い抗体(自然感染した時に比べて)を血液中につくるだけなのです。
さらに、インフルエンザは変異の速いウイルス。次のシーズンにどう変異するかは予測がつかず、流行するウイルスのワクチンをつくることは不可能なのです。(子どもと親のワクチン読本」著/母里啓子)
流行の前に株を決めて、製造に入っています。2021年のインフルエンザワクチンの製造株は2021年4月下旬に決定しました。
インフルエンザワクチンは1962年、小中学生への集団接種が始まりました。1992年~94年にかけて、ワクチン被害の裁判で国が次々に敗訴し、1994年(平成6年)に小中学生への集団接種が打ち切られました。すると、年間2,000万本~3,000万本あった製造量がほぼゼロに。
ところが、1998年頃から再び製造量が増えます。ワクチンの接種対象を65歳以上の高齢者とし、予防のためではなく、「重症化予防のために接種を」と言われるようになったためです。
ちなみに、ワクチンにはアジュバンドと呼ばれる添加剤が含まれています。インフルエンザワクチンには「チメロサール」(水銀)や「ホルマリン」(防腐剤)が含まれています。有害物質を血中に直接入れるため、アジュバンドが健康被害を生んでいる可能性が指摘されています。(「フルービックHA」にはチメロサール・ホルマリンは含まれていません。)
インフルエンザワクチンは国内で次の5種類が製造されています。接種を検討中の方は、添付文書(医薬品の取扱説明書)で成分や注意事項を必ず確認しましょう。
なお、インフルエンザワクチンは全て鶏の卵を使ってウイルスを培養しているので、卵や鶏由来のものにアレルギーがある場合は接種要注意者となります。
<インフルエンザHAワクチン 添付文書>
*本記事は日頃の活動で得た情報をまとめたものです。
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